TOP除菌試験【液体サンプルの除菌試験】試験結果の解釈方法を教えてください。
最終更新日 : 2020/10/20

【液体サンプルの除菌試験】試験結果の解釈方法を教えてください。

液体の検体の除菌試験結果の解釈については、下記の通りです。

● 除菌効果の判断について

初発菌数、または対照(コントロール)の生菌数と比較し、1/100~1/1000以下となったときに、除菌効果があると判断するケースが多いです。

【例】初発菌数 3.6×10^6 CFU/mL → ある時間後の生菌数 1.4×10^4 CFU/mL のとき、生菌数は1/100以下となっており、除菌効果があると解釈できる。

● 生菌数の有意差について

微生物の生菌数について、約10倍未満の差や常用対数値で0.5未満の差については、有意差ではないと解釈するケースが多いです。
(試験方法やその他試験条件によって多少異なります。)

【例】
1) 初発菌数 1.5×10^6 CFU/mL → ある時間後の生菌数 7.8×10^5 CFU/mL であったが、10倍未満の差であるので、生菌数は有意に減少していないと解釈できる。

2) 初発菌数 1.5×10^6 CFU/mL → ある時間後の生菌数 7.8×10^4 CFU/mL であり、10倍以上の差であった。n=3の各試料値においてもばらつきが少なかった。したがって、除菌効果の一般的な判断基準には達しないが、生菌数は有意に減少傾向であると解釈できる。

● 除菌率について

除菌率(減少した生菌数の割合)には、決まった算出方法があるわけではありませんが、初発菌数、あるいは対照(コントロール)の生菌数と比較し、下記のように算出することが適当と考えられます。

・除菌率(%)=[1-(ある時間後の検体の生菌数/初発菌数)]×100
・除菌率(%)=[1-(ある時間後の検体の生菌数/ある時間後の対照の生菌数)]×100

【例】初発菌数 1.5×10^6 CFU/mL → ある時間後の生菌数 7.8×10^3 CFU/mL であったので、この時間における除菌率は、[1-(7.8×10^3/1.5×10^6)]≒99.5(%)と算出できる。

なお、除菌率は、報告書には標準的に記載しておりません。
記載をご希望の場合は、算出方法をご指定ください。

● 除菌効果が上がる試験条件について

除菌効果の一般的な判断基準には達しないが、生菌数は有意に減少傾向である場合、測定時間を延ばすか、検体の濃度を高くすることで、除菌効果が上がる可能性がございます。
ただし、検体の使用方法と試験条件に乖離があると、適切な試験条件設定とは言えませんのでご注意ください。

● 表の見方について

・コントロール(対照):検体の代わりにリン酸緩衝生理食塩水、生理食塩水、滅菌水などを用いて同様の試験を行い、検体が存在しなければ試験菌が減少しないことを確かめるために置く試験系です。

・生菌数(CFU/mL):検体(試験試料)1 mLあたりの生菌数です。CFUは微生物の生菌数を表す単位です。また、微生物の菌数の標準的な記載方法として、指数表記をします。

  関連FAQ
   https://eibiken.tayori.com/q/support-faq/detail/66030
   https://eibiken.tayori.com/q/support-faq/detail/120247

・初発菌数:試験菌液の生菌数(通常10^7~10^8 CFU/mL)と検体への接種割合をもとに算出します。試験菌液の生菌数はご報告書には記載しておりません。

【例】検体(試験試料)10 mLに、5.8×10^8 CFU/mLの試験菌液を0.1 mL接種したので、初発菌数は、5.8×10^8(CFU/mL)× 0.1/10 = 5.8×10^6(CFU/mL)となる。

・各試料値(各測定値):通常、検体を10 mLずつ3つの試験管に分注し、n=3で試験(3回繰り返し試験)を行っております。その3つの生菌数測定結果です。

・平均値:各試料値の相加平均(算術平均)です。-(検出限界未満)の場合は、生菌数を0として算出しています。例えば、各試料値が1.0×10^1、-、-のとき、「3.3」のようになり、指数表記にならない場合がありますが、誤記ではありません。

・-:生菌数の検出限界未満(<10 CFU/mL、<1 CFU/mL)を表します。通常、0.1 mLもしくは1mLの試験試料を寒天培地に接種し、生菌数を測定しますので、1 mLあたり10 CFU未満、もしくは1 CFU未満の生菌は検出できません。

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